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4.インターネット広告の今後
インターネット広告には、@認知度向上効果 A消費者誘導効果 B消費者獲得効果 の3つの効果がある。インターネット広告は企業によって使用されるものであるから、その企業の目的や考え方によって、形態は異なってくる。クライアントによって、この3つの効果を均等に重視している企業もあれば、認知度向上効果だけを求める企業もある。または、最終的に1人のエンドユーザーがいくらで獲得できるのかという消費者獲得効果だけを期待している企業もあるわけである。このように企業によって、まったく発展形態が異なるという点にご注意いただきたい。
ここまでは弊社が考える広告効果であるが、宣伝会議から出版されている『インターネット広告革命』という本の中でも同様に、インターネット広告の3つの効果について言及している。@インプレッション効果 Aトラフィック効果 Bレスポンス効果 の3つにわけている。インプレッション効果というのは、広告を表示して、ユーザーが視聴した段階で得られる効果、つまり認知度向上効果である。トラフィック効果とは、本の中で「ユーザーの誘導効果」と定義している。つまりHPに入ってくる人数を指標とするということである。トラフィック効果にはポストクリックと、ポストインプレッションを含めている。ポストクリックとは、広告をクリックしてHPに入ってくる効果。ポストインプレッションというのは、ユーザーがその時にはバナー広告をクリックしなかったが、後日、企業サイトを訪問した場合や、もしくは、記憶していたURLを自分で入力して入ってくるということだ。これも誘導効果(HPに入ったどうかの指標)に含めるということである。最後にレスポンス効果とは、消費者獲得効果のことである。
効用の実態
〜新聞・雑誌・インターネットのリーチ比較〜
新聞閲読率(中央紙・朝刊)
1 読売新聞 27.7%
2 朝日新聞 27.0%
3 日本経済新聞 8.7%
4 毎日新聞 4.1%
5 産経新聞 3.0%
雑誌閲読率
1 週刊少年ジャンプ 10.6%
2 週刊少年マガジン 9.4%
3 週刊文春 7.5%
4 女性自身 6.7%
5 FRIDAY 6.3%
5 オレンジページ 6.3%
インターネット閲読率
1 Yahoo! Japan(ヤフー ジャパン) 36.7%
2 Google(グーグル) 14.2%
3 goo(グー) 6.6%
4 MSN Japan(エムエスエヌジャパン) 6.3%
5 NIKKEI NET(ニッケイ ネット) 5.2%
※ビデオリサーチ[MCR] (2004年 東京30q圏)
「インターネット広告革命」2005.5(宣伝会議)
(1)広告メニューの分化と今後
今後、インターネット広告は、企業にとって認知という広告効果をもたらすブランド広告と消費者獲得という効果をもたらすレスポンス広告に二分していくだろう。広告主である企業が求める目的によって、ブランド広告とレスポンス広告を使い分ければよいのである。
しかし最近の事例を見ていると、ブランド広告とレスポンス広告の中間のものが出現し、企業目的にあわせて、よりセグメントされたターゲットに到達し、かつレスポンスももたらすという広告も出始めている。
(2)今後のインターネット広告〜事例集〜
アメリカのネット広告市場の種類別推移から現在流行っている広告を見てみよう。2002年と2003年で比較をすると、市場として大きいキーワードサーチ(Keyword
Search)は1年間で261億から840億円と3倍以上伸びている。クラシファイド広告(Classifieds)が261億円から408億円の成長がみられる。
E−MAIL広告の市場は、日本においては根強い人気があるが、アメリカでは1%しか市場がない。2002年度には4%、2003年度では3%、2004年度では1%と、徐々に減少している。
これから流行りそうなものを紹介しておくと、アメリカではキーワード広告として1年間で3倍にもなっている広告が、検索リスティング広告である。検索リスティング広告とはユーザーが検索エンジンで検索を行い、その検索結果が広告になっているというものである。
日本においては、これを提供している大手企業は2社あり、オーバーチュアとグーグルである。これは引き続きレスポンス広告として成長をするだろう。
つづいて、アメリカの市場においては約20%の市場である、クラシファイド広告であるが、クラシファイド広告とは、特定分野における情報一覧形式の広告である。日本においてはまだほとんど始まっていないが、アメリカでは、もともと地方新聞などがローカルな媒体に一般消費者が「売ります買います」のような広告を載せるというカルチャーがあり、それがネットに移行したものである。主にC
to Cの利用が中心で、基本的に掲載料は無料である。一方B to Cが中心の有料クラシファイド広告マーケットは、現在「検索」の40%、「バナー」の19%に次ぎ、18%で第3位である。2002年〜2004年で15%、17%、18%と順調に成長している。
クラシファイド広告は「情報=広告」であり、情報を提供して、かつ情報提供企業が、広告費を支払うというものである。これはクリックすると資料請求ページに飛んだりするので、レスポンス効果を追及した広告となっている。
ちなみにアメリカにおいてはクラシファイド広告は、ひとつの広告費が非常に安価であるため、広告代理店などを通さず、媒体と広告主が直接おこなっている場合が多い。
アメリカにおけるクラシファイド広告で有名な会社の1つにライブディールという会社がある。
<行動型ターゲティング>
リスティング広告とクラシファイド広告の次には、新しい形態として行動型ターゲティング(BTツール=ビヘイビアターゲティングツール)というものがある。
各ユーザーがどんなニュースカテゴリーに興味を持って、どのくらいの頻度で特定の記事を読んでいるかという行動履歴をクッキー(Cookie)で読みとり、情報を蓄積しておき、次に検索サイトを訪れると、前回検索したもの、すなわち、そのユーザーが興味を持っていると思われる商品の広告がポップアップで出てきたり、探し終わってサイトを閉じると、広告が隠れていたりする。
ダブルクリックという会社が既に日本でこのサービスを開始している。
<RSS広告>
RSS(Rich Site Summary)広告を日本で始めている会社にネットエイジとシーネットという会社がある。RSSとは、個々のニュースサイトにアクセスしなくても最新の見出しを一覧できるというもの。さまざまなサイトに提示されたニュースを集めて、それがどこかに掲載されているかという情報をまとめた小さなファイルのことである。そこに興味のあるニュースサイトやブログを登録すると最新情報をメールと同じように既読、未読の管理をしたり、フォルダ分けやキーワード分類などさまざまな機能をつかって、より便利に読むことができる。ユーザーがRSSリーダーに興味のある事柄を登録しておくと、その登録内容と関連した広告が画面上に現れるのである。これはどちらかというとターゲティングを意識したレスポンス広告と言えよう。
<リッチメディア広告>
リッチメディア広告は、認知型広告と言えるだろう。ネット市場全体の10%がリッチメディア広告と言われている。日本でも認知広告として流行っている。リッチメディア広告とは表現力の優れた広告フォーマットのことで、映像や音声で表現されていたりするので、従来のネット広告に比べると強い印象を与えることができる。加えて広告認知率は極めて高いことが想像される。種類としては、フローティング広告、エキスパンドバナー広告、フルスクリーン広告、ストリーミング広告、フラッシュビデオ広告がある。
<PPL>
これも新しい広告手法として、プロダクト・プレイスメント(PPL)というものがあるが、これは、インターネットのテレビ番組や映画、ゲームなどの中に、広告主の商品やブランドロゴを意図的に露出させる広告手法のことである。韓国の事例を見てみると、現在上映中のインターネットドラマ「新入社員」では、新規ビジネスを立ち上げようとする登場人物が資金繰りのため、「Happy
Credit」というクレジット会社を訪れる。また、ドラマ「天国の階段」では、主人公がポルシェに乗っているシーンがでてくるが、いずれも企業が広告費を支払っているのである。
PPLの流れとしては92年SUMSUNGが映画「結婚映画」に家電製品を提供、代わりに映画のチケットを5万券買って、自社製品を映画の中で宣伝させたのが始まりである。
その後、98年映画「シュリ」のラストシーンでは、携帯電話で留守番電話を聞くというシーンをSKテレコムが協賛した。この映画の影響でSKテレコムの加入者が急増し、PPLの流行に火がついたのである。そのあとユニテルというプロバイダーが「接続」という映画の中でサービスの告知をしたり、現代という大手車メーカーがガソリンスタンドのシーンでバックに現代の大きな看板を掲示していたりなど、PPLの利用得意先は増加している。
韓国では2004年時点でPPL市場規模100億円前後である。現在このPPLは映画・ドラマからオンラインゲームPPLまで拡大している。オンラインゲームのプレイ時間は、20%程度の増加を見せ、その影響でテレビの視聴率が微減しているほどであるから、PPLがオンラインゲーム内でも使用されれば、飛躍的に成長するだろう。韓国ではますます成長していくであろうが、日本においても新しい広告手法として、興味深い事例である。
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