消費者アンケートからみる折り込みチラシ広告
〜消費者アンケート調査の分析から〜

(株)キャリア・マム   代表取締役   堤 香苗 氏

1.はじめに
 (株) キャリア・マムの堤と申します。(株) キャリア・マムは多摩市にあり、法人化してから約 10 年経つ。地元での子育てサークルの活動の中で、小さい子供を持つお母さん達の声が企業にうまく届いていないと感じたことから、アンケート調査や、商品のテストモニターなどを通し、新商品や新サービス企画のお役に立ちたいというところから社業をスタートしている。現在、 10 万世帯の登録があり、定性調査に限りなく近い定量調査を得意としている。
  この日経広告研究所のエリアマーケティング研究会の中で、地域の中の様々な広告媒体は、あきらかにマス媒体とは違う点があるのではないか、という仮説が出た。折り込みチラシには様々なものがあるが、この研究会の中では、新聞の折り込みチラシに絞っている。ポスティングされているチラシや、スーパーや量販店のエントランス付近に積んであるチラシではなく、新聞の間に挟まって届けられるチラシを中心にしているので、あらかじめご了承いただきたい。
  また、研究員の中で私だけが女性なのだが、他の男性研究員達から「男はチラシを見ない」という話が出た。しかし「主婦はチラシを見る。スーパーのチラシは見るが、他のチラシは見ない。おしまい。」という結論にはしたくなかった。「主婦」とひとくくりにしても、 20 代の主婦もいれば 50 代の主婦もいる。子どもがいらっしゃる方もいればいらっしゃらない方もいる。都心に住んでいる方もいれば田舎暮らしの方もいる。その中でクロス集計し、見えてくるものがあるのではないかというのが調査の狙いだった。

2.調査概要
 購買の傾向、商品・サービスの関心度合いの相関性を加味しながら、折り込みチラシがユーザーにとってどのようなポジションにあるのか調査をした。まず、 2005 年の 6 月に女性 5 人× 3 グループに対してグループインタビューを行った。グループの内訳は、@チラシ活用度の高い 20 〜 30 代前半の女性、Aチラシ活用度の高い 30 代後半〜 50 代の女性、B比較的チラシ活用度の低い女性、とした。グループインタビューの中で、特にこんなチラシに注目して見ているだとか、自分以外に夫の分も仕分けしているなど、いくつかのキーワードが出てきた。それがこのグループの独自の行動パターンなのか、それとも一般的なものなのかということを調べるために、 2005 年 10 月にアンケート調査を行った。回答数は、当初女性の回答率が多かったので、ある程度数を合わせ、男性を 400 、女性を 700 まで絞り、総数 1,100 のデータボリュームで行っている。約半数が一都三県の首都圏在住で、残りの半数が全国に散らばっているという人口分布に沿った形。年齢は、約 7 割が 30 〜 40 代前半で 8 割が子どもを持っている方。地方の方が約半数ということもあり、 500 万以下の世帯年収が約 3 割弱。既婚独立しての居住が 8 割弱という人達だ。

3.主婦に貴重な情報ツール
(1) 8割の主婦は折り込みチラシを歓迎

  皆様のお考え通り、 9 割弱の主婦が折り込みチラシを見るのを好きと回答した。チラシを見るのは、午前中か夫や子どもを送り出してから。平日は平均 10 分、週末は約 30 分をチラシタイムに割いている。家事をしながら見るというながら族の方と、家事が終わってコーヒーブレイクの中でじっくりとチラシを見るというじっくり派に分かれる。結果、折り込みチラシタイムは主婦の娯楽として存在しているということがわかった。女性がチラシを好きなのはある程度予想していたが、男性も約 6 割が好きと答えた。これは、調査結果の世帯年収のバーが低いのではとお感じになった方にはそれが一つの回答になるかもしれない。
  世帯年収が低いということは、比較的就業している時間が短いケースが多い。労働時間が長くても年収が低いという方もいらっしゃるが、地方にお住まいの方は、都心型より比較的早くご家庭に戻ることも考えられる。そういった人達は、チラシを見る時間もあるということにつながるのかもしれない。全ての家庭が、夫が働き、妻が専業主婦というわけではないので、男性が買い物に出るというケースもある。また、チラシと言ってもスーパーだけではないので、後から出て来るように、女性よりも男性の方がアクティブに接しているチラシの業種・ジャンルもある。これらを踏まえた上で、大好きやどちらかというと好きという答えがでてきているのではないか。

(2) 「読売」「朝日」人気の要因 ―折り込みチラシの量が購読紙も左右する
 新聞は何を取っているかというベースの調査では、読売・朝日が約 3 割ずつで、次点に日経が挙がった。毎日が入っていないが、全国調査ということもあり、地方に関しては当然、地方第一紙が一番多かった。全体では首都圏が約半数入っているので、読売・朝日が 2 トップということになった。複数紙取っている場合はすべての新聞をお答えいただいている。性別による差はほとんどなかったが、日経新聞のみ、やはり男性の方が多かった。
  そこで、折り込みチラシが入らなくても現在の新聞を購読しますか?という質問をしたところ、なんと女性の 57% 、男性の 33% は新聞を替えるという回答が出た。 30 代では、半数以上が購読紙を変更することもありうると言っている。後で出てくるが、「どんな商品を購買するためにチラシを見るか」という質問を年代別に見ていくと、 30 代はいわゆるエンゲル係数と言われる生活必需品に対する支出が多いので、より安い商品を求めたい。チラシからの情報収集について非常にどん欲であると言える。女性や 30 代にとっての折り込みチラシは、購読紙の選択をも左右するような重要なファクターにもなっている。

(3) 折り込みチラシを見る夫を支える主婦の「仕分け」
 家庭の中で折り込みチラシを見ているのは、妻が約 9 割と圧倒的。一方、夫も約 7 割と高い数値が出ている。忙しい、チラシに興味がないと言われている夫がなぜ 7 割弱もチラシを見ているかというと、平日だけではなく休日の行動パターンも含めてお答えいただいていることもあるが、グループインタビュー時にも話に出たように、主婦が最初にチラシを見て仕分けしていることが大きい。それにより、夫は自分に必要なセグメントされた情報を取っていくことができる。仕分けも二段階に分かれているようで、まず必要なのか不必要なのか分けた後、家族の誰向きかで分けたり、業種別に分けている。多い人で 20 枚以上のチラシを取り置いていた。

4.「使い勝手の良さ」がメリット
(1) 「認知度」高いが「実用」少ない携帯クーポン、 QR コード

 
新しいメディアである携帯クーポンと QR コードについても調査した。認知度と利用度を調査したところ、携帯クーポンは平均で 69.5% 、 QR コードは 91.5% の方が知っていると答えている。ところが、現在携帯クーポンを使っているという方は 46.8% 。 42.0% の人が、今後も使わないと思うと答えた。 QR コードを使っている方は 31.9% 。今後も使わないと思う方が 58.3 %。認知度は高いが利用度は低いという結果がでた。携帯クーポンや QR コードのメリットがエンドユーザーにうまく伝わっていないのが理由だろう。
  QR コードを知っていても、うまく QR コードが写せなかったり、写してサイトに飛んでも企業側の宣伝ページだと、消費者はアクセスしようと思わない。携帯クーポンは、サービス内容に魅力がないという意見が出た。例えば飲食店からは、自分はあまり食べないデザートのクーポンが来る。ミスタードーナツにはドーナツが 1 個 100 円になるという携帯クーポンがあるが、店頭でも 1 個 100 円で売られているので、わざわざ携帯クーポン見せる必要がない。必要なければメール受信拒否をしてしまう。携帯の PR 会社の方に、携帯クーポンの定着率は約 10 %〜 30 %だとお聞きした。これはかなりの機会損失なので、もう少し訴求メリットを出し、新しい PR ツールを使いこなせれば良いと思う。これだけ認知度が高いにもかかわらず利用度が低いということについて、もう少し企業側の工夫が求められる。
  この調査では、新しいメディアの認知度は、実は男性より女性の方が高かった。利用度に関しての女性男性の比率は出していないが、携帯クーポンも QR コードもあきらかに女性の方が利用率も高い。新しいメディアが裾野まで普及していく鍵は、若い方や感度の高いイノベーターと言われる方ではなく、女性が握っているのではないだろうか。

(2) 「気軽さ」が折り込みチラシの最大の魅力
 折り込みチラシの一番の利点は、使い勝手の良さにある。折り込みチラシがなくなっても良いという方は、 24.5% 。研究会の中では、将来的に新聞の配達はなくなり、それとともに新聞の折り込みチラシもなくなってしまうのではないかという議論があった。それに対して、女性の約 8 割、男性の約 7 割、平均 75% が折り込みチラシがなくなるのは困るという回答をしている。折り込みチラシの魅力は、大きく3つ挙げられる。@新聞配達により、情報が勝手に向こうからやって来ること。A簡単に比較して見られること。B誰でも簡単に使える手軽さ。インターネットやフリーペーパーは、パソコンを立ち上げたり、フリーペーパーのラックから取って来なければ情報を得ることができない。インターネットは、最近はブログが検索上位にくるようになっているので、近所のスーパーの名前を検索した時、 HP はあってもそれがトップに表示されるというケースは希有だろう。それに比べ、折り込みチラシは手に取っていれば誰でも簡単に使える。折り畳めば非常に小さくなる。誰でも使えるという点では、現状、折り込みチラシは他のツールには取って代われないだろう。携帯クーポンは、携帯の電池が無くなってしまうとクーポンの表示ができなくなってしまう。そういう点から言っても、折り込みチラシの優位性がある。

5.購買パターンによる折り込みチラシの効能
(1) 「買物好き」は主婦に突出した習性
 ここから後は行動パターンとクロスする形で調査した。まずはストレートにお買い物は好きですかと聞いたところ、一番多かったのはほどほどに好きという答えで、女性の 4 割強、男性の 3 割を占めている。好きでも嫌いでもない人が男性の約半数、女性の 3 割。買物が大好きで、お金が無くても買物をする人達は女性の約 2 割、男性の 1 割弱。女性の約 2/3 の方が必要に迫られてというわけではなく、お買い物が楽しくてしているということになる。この辺りはクレジット関係の方は目の付け所ではないだろうか。買物に楽しみを訴求しているということからも、チラシを見るのは主婦の楽しみの一つだという結果につながってくる。

(2)意外に少ない「価格」最優先の選択
 折り込みチラシ=安売りセールと来るかなと思っていたが、調査後に私自身が感じたのは、価格最優先という時代は終わりを迎えつつあるのではないかということだった。一時期、安さに特化した大安売りの店があったが、安いだけを売りものにするのは、もはや消費者のニーズに合わないのではないか。
  いくつか見比べて納得して購入する層が 70.2 %で、購買行動の形態としては一番多いのだが、 16.1% は見て気に入れば直感で購入する。折り込みチラシや価格ドットコムなどの Web サイトで一番安いところを調べて購入する人は 12.3% となっている。見比べ購入する割合が低いのは、 20 代と 50 代以上の層。逆に直感型タイプがともに多く、 50 代以上では 21.4% 、 20 代以下は 19.9% となっている。直感買いが多い層には、折り込みチラシがあまり見られていない可能性もある。チラシで見て気に入ってぱっと買いに行くということもあるのだろうが、お店でその場で気に入って買うという購買行動が多いようだ。この層に訴求させたい折り込みチラシを作る場合は、創意工夫が求められる。男性は 2 割近くが直感で購入しており、逆に女性は 7 割強の方が見比べた上で購入している。男性と女性の購買行動にはかなり差があることがわかった。女性はある程度買う物が決まった後、この商品よりも本当に良いものがないだろうかという確認の意味で、比較というアクションに入っている。

6.注目度が高い折り込みチラシのジャンル
(1) 「特売」「安い」に代表される吸引力の強い言葉

テキスト ボックス: 折込チラシで取り扱われている商品・サービスで思い浮かぶ単語は?(10個までピックアップ)  ・「安い」「激安」「安売り」394個      ・「限定」「〜限り」303個  ・「特売」「セール」「バーゲン」298個   ・「不動産」「マンション」「住宅」269個   ・「車」181個
 折り込みチラシで取り扱われている商品やサービスで思い浮かぶ単語を 10 個までピックアップしてもらった。スーパーという言葉が出て来ると思っていたが、ベスト 5 には入っていない。商品やサービスでは、不動産と車が挙がった。あえて特売・セール・バーゲンと安売り・激安を分けたが、チラシといえば、安い・特売という言葉になった。
  では、なぜスーパーという言葉が出てこなかったのだろうか。これは、男性女性ともに 10 個までピックアップしているので、女性の立場の回答だけではないが、不動産・マンション・住宅・車は、夫のために仕分けをしているチラシと重なるので、仕分けする際の選別基準となる業種が頭に残っているのではないか。スーパーという言葉が挙がらなかったのは、スーパーのチラシであることはわかった上で、限定商品やセール品を見ているということなのではないか。例えば、食事は何にしようかという時に、ごはんとおっしゃる方は少ないと思う。洋食、和食、肉が食べたい、魚が食べたいというようなそれぞれの好みがあっても、必ずそこにはご飯やパンがある。折り込みチラシの中では、スーパーは主食の位置づけなのではないだろうか。スーパーは折り込みチラシを出していない方が珍しいので、スーパーという一般名詞が出てこず、イトーヨーカドーやマルショウなど、それぞれ自分が利用しているスーパーが頭の中にインプットされているのだろう。そういう言葉も回答の中で挙がっていると思うが、全体の集計では上位に上がって来なかった。
  逆に言えば、不動産と車のチラシに関しては、ベンツのチラシ、 BMW のチラシ、日産のチラシ、などとメーカー別に捉えられてはいないということだ。何か建物のチラシだな、土地のチラシだな、お墓のチラシだなというような認識しかない。女性は不動産や車のブランドにあまりこだわっていないのかもしれない。そうなると、不動産や車の折り込みチラシは、今の情報では足りない点があるのかもしれない。

(2) ジャンル別で異なる折り込みチラシのターゲット

テキスト ボックス: 注目度の高いチラシベスト5  1位:スーパー 2位:ホームセンター   3位:家電量販店 4位:外食産業 5位:宅配食品
 注目度は、やはりスーパーは男女差が大きく、外食産業も女性の方がまめに見ている。しかし 50 代以上になると、男女の差が無くなり、女性型の傾向が見えている。 50 代以上の方はホームセンターの関心が 44 %と高いほか、外食・宅配と求人情報をチラシから探している人が多い。
  やはり折り込みチラシはエリアマーケティングだと再確認したのは、都心にあり、通勤時間が長い企業の求人広告は、当然新聞の求人欄に載っているが、家の近所のフルタイムでない仕事は、日曜日の新聞の折り込みチラシの中に掲載されることが多い。折り込みチラシの求人広告は、女性はよく見ているが、男性はほとんど見ていない。しかし例外として、 50 代以上の男性は比較的見ている。熟年男性を採用したいという場合は、新聞折り込みの求人を利用するのも一つの方法ではないだろうか。外食産業も、昼、もしくは昼過ぎのファミリーレストランに行くと一目瞭然だが、こんなに昼間働いていない人がいるんだなと驚くほど多くの女性が来店している。そういう方達がグループで来られて、お会計の際に一人一人クーポン券を出して、個別会計をされていることがある。アイドリングタイムを埋めるという点で、外食産業において新聞の折り込みチラシは有効に活用されているのではないか。それが利益率にどうつながっているかは定かではないが、あくまでも PR のチラシということからすると、この辺りはおもしろい結果が出てきたと思う。
  上位 5 位には入らなかったが、百貨店のチラシもはずせない。 20 代は百貨店のチラシに興味があるという回答が多かったが、 30 代、 40 代には百貨店はあまり訴求力がないようだ。 30 代の方はスーパー、 50 代以上の方はホームセンターのチラシの注目度が高い。
  この調査で、性別・年代によって興味関心のあるジャンルにかなり違いがあるということがわかった。するとチラシを出す際、ターゲット層をどこにおいているかが重要となる。例えば、シルバー世代の利用が多いホームセンターの場合、値札の文字の大きさ・色が今のままでいいのか、キャッチコピーはこれがベストだろうか、など再考が必要だろう。

(3) 「捨てられない」折り込みチラシの特性

テキスト ボックス: 捨てられないチラシベスト3  (男性)           (女性)            (50代以上)  1位:家電量販店     1位:スーパー       1位:家電量販店  2位:ホームセンター   2位:ホームセンター   2位:ホームセンター  3位:スーパー       3位:宅配食品       3位:外食産業
 女性は、スーパーはもちろんのこと、ホームセンターの次に宅配食品が入る。家事をスライドさせるものということで宅配食品のチラシをとっているのだろう。宅配食品は、ポスティングのチラシも比較的有用に活用されているようだ。 50 代以上の方は家電量販店、ホームセンター、外食産業の順。宅配食品と外食産業の違いは、外食は外に行って食べるので片づけが要らないということ。宅配の場合は家で食べるので、皿洗いという家事作業が入る。これも、なぜ女性は宅配でシニアは外食なのかという理由の1つだろう。面白かったのは、 40 代は他の年代よりスーパーのチラシを取っている人が少なかったこと。これは M 字就業と言われるように、出産・育児が一段落した 40 代頃からパート等に出かける方が多くなっていることが関係しているのではないか。スーパーのチラシを活用したくても、チラシを見るのが結局夜になってしまったり、見ても夕方しかスーパーに行けないため、その頃には特売の品は売り切れていて関係ないという発言がグループインタビューでも出てきた。
  一番必要なチラシは何ですか、という問いには、 20 代 30 代はやはり食料品や日用品の折り込みチラシと答えた。 50 代以上の方は他の年代に比べ、知識や情報がつまったチラシを挙げる声が 10% 以上高い。 50 代以上は、バスの路線図や地域のイベント情報などのチラシを必要としているという声を聞いた。また、趣味や楽しみがつまった趣向性の高いチラシも欲しいという回答が返ってきている。

7.購買傾向の違いと折り込みチラシ
 購買場所と購買特性の関係性を知るために、 5 つの質問をした。(複数回答)。@新製品が出るととりあえず買っているという場所はどこですか。A有名メーカーのものを選択しているのはどこですか。この質問は、「値段が一番安くなくても名前を知っているメーカーのものを選ぶ」と読み替えていただければよろしいかと思う。B多少値段が高くても、利便性や安全性を追求するものはどれですか。Cとにかく一番安いものを買っているのはどこですか。Dバーゲンセールで買うのはどこですか。バーゲンセールと言うと百貨店というイメージが強く、 59.5 %が百貨店と答えているが、他にはスーパーや家電量販店、ホームセンター辺りが入ってきている。「新製品が出るととりあえず買ってみる」のはスーパーが 61.7 %と圧倒的に多く、次いでホームセンター( 35.2 %)だった。「有名メーカーのものを選択する」のは家電量販店( 57.8 %)、スーパー( 39.0 %)。利便性や安全性を重視しているものは、家電量販店( 41.9 %)の他、やはり車( 35.7 %)が入ってきている。価格優先なのはスーパー( 78.3 %)やホームセンター( 52.9 %)。
  女性に決定権があるジャンルのチラシについては、綺麗なチラシ、イメージが伝えられるようなチラシが良い。こだわり商品に関しては高級感や安心感を出して欲しいという意見も出ている。若年層向けの場合は、価格以外の訴求ポイントも必要だ。例えば携帯だと、値段が安いということだけではなく、前に比べてどう便利になるのか、商品的にどこが新しいのかという辺りを明確にして欲しい。
  スーパーでは、 8 割近くの方が値段の安いものを選ぶと答えているが、実際スーパーに買い物に行くと、確かに値段が安いものが動いているのだが、 それだけではないと気づく。安売り専用のスーパーに比べると、一般のスーパーの中では 1.3 倍から 2 倍以上高い商品も動いていることがわかる。安さが最重要ポイントではないと考えている消費者が一時期よりは確実に増えているということを今回の調査でお感じいただけると思う。 同様に、家電量販店の場合は安さが一番ではなく、メーカー名、安全性、利便性、壊れにくいか、使い勝手、機種のスペックなどを総合的に判断しているようだ。特に家電は購入の際商品知識が必要なので、商品と値段がただ羅列されているようなものではなく、 A という商品は B 商品と比べてどこが違うのか、どんな特徴があるのかといった情報提案型のチラシが今後は必要だろう。
  品質へのこだわりを持ち、長く使うものは価格以外で選ばれているようだ。どんなに安い海外製の商品より、日本製の商品を選ぶ消費者は確実に存在している。価格一辺倒の時代は終わったと感じている。

8.おわりに
 折り込みチラシ広告は非常に高い支持があり、信頼性の高い宣伝媒体である。新聞に挟まれて届くことにより、信頼性を上げている。新聞社で折り込みチラシの基準が決まっているので、変なチラシは入らない。自分で店を出す際、信頼性を確立するために折り込みチラシを活用すると、テレビメディアとは違った意味で有効なのではないか。新聞はなくても良いが、折り込みチラシは必要だから新聞を取るという主従逆転現象もあった。昔は、折り込みチラシは新聞のツマと言われていたが、今は、チラシがなくなれば購買する新聞を替えるという購読者が半数以上いるということからも、折り込みチラシはユーザーに必要とされていることがわかる。使い勝手の良さ、信頼性の面からも、折り込みチラシの優位は堅固だと言える。

<会場より質問>

A.最近新聞を取っていない世帯が増えていると聞くが、御社のモニターの中ではどの程度ですか。

Q.若年層単身者は新聞を取っていない人が多い。おそらく固定電話を引いていない層とリンクしていると思う。新聞はどこで見ているかというと 2 パターンに分かれ、会社で見ているというケースと、インターネットのニュースとテレビで良いというケース。世帯をお持ちで新聞を取っていない方は少ない。もっと言えば世帯年収が高い家で新聞を取っていない家庭は探す方が難しいと思う。 3000 〜 4000 円の購読料を節約するために新聞は要らないと思う層は、そんなにインターネットでもニュースを取っていない。新聞が要らないという層はほぼチラシも要らないという層に重なる。それ以外の方は、新聞勧誘員とうまく駆け引きをしながら、ビール券等をもらいながらも購読を続けているようだ。チラシは要らないが新聞は要るという層は、関東エリアの場合、東京新聞や産経新聞を選択しているようだ。

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