大会テーマ
ダイレクトマーケティングの拡大と変容の可能性―その戦略的課題―
世界的大不況の影響の下でわが国経済・産業界がいまだその回復の兆しが不鮮明な中で、ダイレクト・マーケティング業界はほぼ唯一といってもよいほどに活気を呈している。
数年前と比較して多少伸張率は低下したとはいえ、依然として対前年比で数パーセント程度の伸びを示しており、その成長の勢いは衰えを見せていない。
さらに、近年では E コマースの躍進もあって、さらなる市場の成長・拡大が期待されている。
しかし、それらと同時に、わが国ダイレクト・マーケティング業界が今や大きな質的変化の入り口に差し掛かっていることも事実である。
それは、コミュニケーション・メディアをめぐる状況の急展開のみならず、消費者保護の強化、環境問題の切迫化、そして何よりもここ 20 年にわたる不況の影響下での消費者の節約志向の浸透によるダイレクト・マーケティング業界内での、そして異業種間の競争激化の表面化などの影響によって、わが国におけるダイレクト・マーケティング展開の様相は大きな変容の可能性を示しているからである。
本学会の第 9 回目の全国研究発表大会の開催に際して、上述の様な実務状況に対して、これまでの研究成果を適応した新たな戦略や展開の提言が期待されると同時に、さらに拡大され深化されなければならないダイレクト・マーケティング研究の戦略課題や研究手法など、本学会員による研究の展開に向けての示唆や提言の提示が期待されている。
参加されるすべてのわが国ダイレクト・マーケティング研究者が一体となって、本大会を新たな研究展開の視座と展望と進展を切り開いていく契機としたいと念願している。
本大会においては、基調講演として、わが国における流通研究の第一人者であられる田村正紀氏(神戸大学名誉教授、流通科学大学前学長、本学会理事)にとくにお願いして、わが国におけるダイレクト・マーケティング研究の進展と高度化を図るための研究課題、研究視点、研究手法など、本学会会員に向けての貴重な示唆と提言をお示しいただけることになった。
また、特別講演として蓮見一隆氏(ソフトバンクモバイル(株)マーケティング本部副本部長)に、同社のモバイルを使ったダイレクト・マーケティング戦略展開の実例を中心にお話願うこととなった。
さらに、午前中は 3 つの会場を使用して、学会会員による様々な視点と問題意識からの研究報告を予定している。
本学会会員の諸先生の奮ってのご参加を切にご期待申し上げる次第であります。
大会運営委員長 亀井 昭宏(早稲田大学)
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